先取りをさせたいのに復習?塾の指導方針が納得できません
塾の指導方針で悩んでいます。中2の息子の成績は平均よりも少し下くらいで、特に英語と数学が苦手です。私は学校の授業についていくために少しでも先取りをしてほしいと考えて個別指導の塾に通わせました。でも塾からは「学力の土台がしっかりしていないと先取りをしても成果が出ない」と言われ、1年生の内容をじっくり復習する指導を提案されました。息子は学校の授業についていけないことに焦りを感じているので私としてもこのままでいいのか不安です。塾の方針に従うべきなのか、それとも先取りを提案してくれる他の塾を探した方がいいのか悩んでいます。
教育のプロの視点からアドバイス
塾の提案には一理あります。先取り学習は確かに効果的ですが基礎が固まっていないと応用に繋がらず、結果的に学校の授業でも理解が追いつかなくなります。まずは苦手な英語と数学の基礎を徹底的に復習し、自信をつけることが重要です。塾に「基礎の進捗はどのように把握するのか」「学校の授業内容との連携をどう図るか」を確認し、息子さんの不安に寄り添う形で進めてもらうようお願いしてみてください。
保護者の視点からアドバイス
私も同じように悩んだ経験があります。焦る気持ちはとても分かりますが、基礎を固めることで成績が安定し、結果的に学校の授業への理解が深まることを実感しました。塾の方針に納得できない部分があれば具体的な進捗計画を聞いたり、家庭でできるサポート方法を相談したりすると良いと思います。また、お子さん自身の気持ちも大切です。塾とお子さん、保護者の三者で面談をして全員が納得できる方法を一緒に見つけるのが理想です。
法的安心の視点からアドバイス
塾の指導方針に不安がある場合、契約内容を見直すことも重要です。指導計画が契約書や説明書にどのように記載されているか確認してください。特に「先取り学習を希望したが復習中心になった」場合、契約上のサービスが明確に一致しているかを確認することがポイントです。また、納得できない時は契約内容の変更や退会時のペナルティについても確認しておくべきです。法的に納得のいく形で進めることで、不安を解消しつつ適切な指導環境を選ぶことができます。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (3件)
宮谷 穣士 先生
個別学習のセルモ町田鶴川教室
こんにちは!
個別学習のセルモ町田の宮谷です。
「平均点より少し下」の具体的な中身が気になりますね。
例えば、「数学で基礎計算は比較的正答率が高いけど、それ以外の問題は解けていない。」となった場合、2年生以降でもそれらの問題が解けない可能性があり、1年生の該当箇所を復習しておく価値は高いです。数学は基本的に前学年の発展を学ぶ構成になっているからです。
1年生・2年生両方の該当箇所が分からないまま、3年生になってっからやり始めても時間が足りませんからね。英語も同様に、例えば単語の問題や穴埋め問題・選択問題は解けているが、自由英作文は全く解けていないとなると、やはり1年生の基礎的な文法で自由英作文を掛けるようにしておくことが重要です。
但し、当然ながら復習するということは、予習に時間が割けなくなります。だからこそ、少しでも早く復習を終わらせることが重要です。復習と言っても、全部をやりこなすのは難しいので、塾側も最大公約数的に単元を選んでいるはずです。
もう少し具体的に復習する箇所や、その期間、その後の対応について塾側とご相談しておくとよいかと思います!
田谷 智紀 先生
s-Liveきょうと山科校
お母様の「学校の授業についていけるようにしたい」という思いと、息子さんの焦りのお気持ち、よく分かります。
先取り学習も大切ですが、今は塾が提案している「基礎を固める」ことはした方が良いと考えます。
特に英語と数学は、前の学習内容がしっかり分かっていないと、新しい内容の理解が難しくなりがちです。
たとえば英語では、1年生で習う基本的な文法(be動詞を使った文や、一般動詞を使った文など)の理解があいまいなままだと、その後に学習する文法や表現もとても難しく感じてしまいます。
数学も同じように、1、2年生の内容があいまいだと、3年生での学習でもつまずきやすくなってしまいます。基礎がグラグラしている状態で先に進むと、かえって「分からない」「できない」という経験が増えてしまい、教科自体が苦手になってしまうかもしれません。
でも、基礎をしっかり固めていけば、すこしずつでも良い変化が見えてきます。基本的な計算や文法が身についてくると、新しい内容も理解しやすくなりますし、何より「できた!」という自信につながります。その自信があれば、少しずつでもいろいろな問題にも挑戦できるようになっていくはずです。
そこで、まずは、今の塾の先生と相談してみるのはいかがでしょうか
・ いまのところどこまで復習ができているのか
・どの単元を優先して復習したほうが良いのか、とその理由について
・基礎を固めながら、今の授業の内容も少しずつフォローできないか
・いつ頃から次の内容に進めそうか
・どんなペースで進めていけるか
またご家庭でも、できることもあります:
・授業の復習や宿題(学校、塾とも)の確認、どこでつまずいているか一緒に確認する
・簡単な問題練習や単語の練習などをおうちで一緒にしてみる
・「ここが前より分かるようになったね」と、小さな進歩を一緒に喜ぶ
まずは様子を見て、あまり変化が感じられないようでしたら、その時点で他の塾を探してみるのもいいと思います。でも今は、基礎を大切にする今の塾の方針を信じて、息子さんのペースでじっくり進めていくことをお勧めします。
息子さんが感じている焦りは自然な気持ちです。でも、今は焦らず、一つひとつ確実に理解を積み重ねていくことで、きっと学習のスピードも上がっていくはずです。お母様が息子さんの気持ちに寄り添いながら、温かく見守っていただければと思います。
大石 基 先生
名張さかえ進学教室
「基礎を固めてから」と言う学習方針は、それはそれで分らなくもないのですが、授業がどんどん進んでしまっていつまでたっても追いつかないということになりがちです。ですから、私の塾では予習を基本にしています。
平均点より少し下ぐらいでしたら、基礎の基礎は分っていますので、それを土台にして先取りをすることが可能です。先取りをしながら、それのもととなる知識も補強していくことができます。特に数学はスパイラル式に授業が進みますので、方程式なら方程式、関数なら関数、図形なら図形と言う風に思い出しながら進めることができます。英語はそういうことは難しいのですが、英語の構造をよく理解している講師ならば、文構造のとらえ方の共通項を教えながら先取りをすることができます。
理想を言えば、復習の授業と予習の授業を並行して行うことができればより良いでしょう。時間的・経済的にどちらかしかできないのなら予習を優先し、普段は予習していてもテスト前はテスト範囲をおさらいするようなやり方をお勧めします。
そして、夏休みなど時間が取れるときにわかっていないところの復習をしていくようにすれば、二学期以降の学習がよりはかどることでしょう。