脇坂 幸雄 先生|投稿履歴

脇坂 幸雄 先生

傳塾 ~denjuku~

京都で生まれ、高校卒業まで石川県の能登半島・七尾で育ちました、雪国の男「ゆきお」です。

本来は文学部で近代日本文学を研究し、論文を発表していた研究者の端くれです。私は若い頃に講談社「第40回群像新人文学賞」の評論部門で最終選考にまで残った、俗に言う新人文学賞のファイナリストでもあります。

投稿数:2件

塾の勉強が優先?家庭での役割分担の悩み

 先ずは親御様のお悩みについて、解決の一助になればと思い、お話をさせていただきます。  以前は「お皿洗い」「洗濯物をたたむ」など、お子様は簡単な家事を一緒にしてくれていたのですが「中学生になってから」は「時間がない」と言われることが多くなった。で、その原因を、親御様は今のところ「塾」と「宿題」と「試験勉強」がそれぞれ増えたためとお考えのようですね。  「時間管理」の悩みは、人類永遠の課題です。  いつの世も変わらないものは「1日24時間」という制限であり、その中で人は年齢を重ねるに伴ってやるべきこと(タスク)が増えていき、それらを卒なく処理できるようになると、今度は責任を負う量が増えて……、そのような過程を経ながら、知らず知らずのうちに成長を遂げていく、という営みを繰り返す日々を送る生き物です。  今お子様が、以前と比べて「時間が無い」とおっしゃるのは、タスクとしての学習量が増えたからに他ありません。「1日24時間」という制限の中で、与えられたタスクをすべて処理していくことが、今一番求められている課題です。そのタスクをこなす手際が良くなり、要領がわかってきたころには学習リズムも整いだし、ようやくペースをつかみかけたころに「家事をヘルプ」してもらう、というのが理想の展開ですね。  では、そのタイミングはいつなのか。  それは、学校の授業が走っているときでは大変なので、学校の長期休みの時期が一番良いタイミングということになりますね。  なぜ「春・夏・冬」の長期休みの時期が良いかというと、学校の授業が止まると、塾の課題も「これまでの復習」にもどるので、お子様が一息付くことができるからです。  その時期に、家族でお互いに会話をしながら、労をねぎらってあげる。そして家族だけでなく「人の世」というのは「互いに迷惑をかけ合いながらも、持ちつ持たれつの関係で成り立っている」という点にお子様にも気づかせてあげられれば、そのうち自然と、お子様の方から「家事のことも手伝ってあげようかな」という思いが戻ってくるのではないかと思われます。  注意点としては、親御様の方からはくれぐれも「家事の役割分担」を強制しないでいただきたいという点です。決して強制することなく、お子様の方から自然と申し出てきてくれることを期待して、ただひたすら「待つ」ことに徹してみてください。  ご一考いただけましたら幸いです。

親の関わり方

振替授業がたまりすぎて、塾に通うのが面倒だと言い出す息子。こういうのって普通ですか?

 先ずは親御様のお悩みについて、解決の一助になればと思い、お話をさせていただきます。 「振替を受けなければ授業料が無駄になるのでは」とお考えの点は「大丈夫ですよ、お支払いいただいている授業料は決して無駄にはなっていませんので」とお伝えしたいです。なぜなら塾の経営者の側からすれば、その授業料は、お子様がお休みになられた「その日の授業を担当される先生」にちゃんと「お時給として支払われていますから、ご安心ください」という理屈になるからです。  しかしながら「授業料」は一般的に「レッスンを受ける料金(受講料)」だと考えられていますので、このように説明されると「うちの子の授業はどうしてくださるんですか?」という思いを持つ方がほとんどなのではないかと思われます。  では、なぜそのような食い違いが起きるのでしょうか。  そこには「授業料」と「受講料」の捉え方の違いがあるからだと考えられます。  厳密に言えば「授業料」とは、先生が生徒に「業」を「授(さず)ける」料金なので、支払っている側は担当の先生の「時間」を買っていることになります。なので、授業料の未消化(無駄)は「生徒が出席している」のに「先生がいらっしゃらない」場合にのみ発生することになり、その場合に限って塾の側としては予めいただいていた授業料を返金するか、それとも「振替授業」を実施せねばならない、となります。  したがって、お子様に「振替授業がたまっているから塾に行きなさい」と言ってはいけません。なぜなら「振替授業」は存在していないからです。  一方で、塾から提案してもらっている振替授業は「担当している先生が受け入れ可能」なコマという意味だと思われますので、新たな費用は発生せず、うまくスケジュールが合えば、少しでも利用できればラッキーぐらいにお考えくださると、親御様の気持ちも落ち着いてくるのではないかと思います。  最後に、お子様が「塾に全然行こうともしない」点についてのお悩みは、また別のところで解決策を参考にしてみてください。

費用