退会を申し出たら「もったいない」と引き留められて転塾できません

有識者から3件の見解が投稿されています!

退会を申し出たら「もったいない」と引き留められて転塾できません

息子(中2)は進学塾に通っていて模試の偏差値も高めですが、最近は友達との時間を優先し、スマホやゲームばかりで勉強に身が入らなくなってきました。息子とも話し合って色々と悩んだ末、より個別のサポートが充実した塾への転塾を決断し、塾へ退会を申し出たのですが、担当の先生から強く引き留められて退会手続きがなかなか進みません。塾としても成績優秀な生徒を手放したくないのか、「今やめるのはもったいない」「3年生の模試代は無料にするので続けてほしい」などと説得され続け、なかなか話がまとまりません。さらに、契約の関係で向こう2ヶ月分の授業料が発生すると言われ、転塾のタイミングも遅れそうです。退会の意思は固いのにここまで引き留められるものなのでしょうか。息子の受験対策を優先したいのですが、スムーズに話を進める方法があれば知りたいです。

教育のプロ教育のプロの視点からアドバイス

塾の引き留めは、成績優秀な生徒の存在が塾の実績にも影響するため珍しくありません。しかし、最も重要なのはお子さんの学習環境が適切かどうかです。現在の塾での学習意欲が低下しているなら、転塾は理にかなっています。スムーズな退会には塾とのやり取りを文書化し、退会の意思を明確に伝えることが有効です。また、次の塾の入塾日を先に決めてしまうことで、余計な引き留めに左右されず、スムーズに移行しやすくなります。

保護者視点保護者の視点からアドバイス

保護者としてはお子さんの将来を考えた最善の決断をしたにもかかわらず、塾側の都合で引き留められるのは不安ですよね。強引な説得が続く場合は、塾長宛てに「〇月〇日をもって退塾する」と正式な書面を提出し、今後は電話や直接の話し合いを避けるのも手です。支払い面については契約書を再確認し、不明点があれば消費生活センターに相談するのも有効です。お子さんにとって最適な環境を確保することを第一に考え、毅然とした対応を心掛けましょう。

法的な安心法的安心の視点からアドバイス

本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。

有識者の見解 (3件)

  • 有識者

    田谷 智紀 先生

    s-Liveきょうと山科校

    お子様の学習環境をより良くするために転塾を決断されたにもかかわらず、塾側の強い引き留めや高額な違約金の請求に悩まれているとのこと、大変ご心労のことと思います。
    まず、塾側が「向こう2ヶ月分の授業料が発生する」と主張している点について、特定商取引法に違反する可能性が高いことをお伝えいたします。

    特定商取引法における「特定継続的役務提供」について
    学習塾は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に該当する場合、消費者(保護者・生徒)が中途解約できる権利 が保障されています。

    この法律に基づく解約時の違約金の上限は、
    2万円 または1か月分の授業料相当額
    のいずれか低い額までしか請求できません。

    つまり、「2か月分の授業料全額を請求する」という塾側の主張は、法律の上限を超えており無効となる可能性が極めて高いです。

    スムーズに退会手続きを進めるための対応策
    ①契約書を確認する
    「中途解約の際の違約金」についての条項をチェックしてください。
    たとえ契約書に「2か月分の授業料を請求」と記載されていても、特定商取引法の上限を超えているため、無効を主張できます。

    ② 塾側に特定商取引法の規定を伝える
    「特定商取引法では、違約金の上限は2万円または1か月分の授業料のいずれか低い方と定められています。」
    「2か月分の授業料を請求することは法律違反の可能性があります。」
    こうした法的根拠をもとに、冷静に伝えることで塾側が対応を改める可能性があります。

    ③消費生活センターに相談する
    塾側が不当な請求を続ける場合は、消費生活センター(国民生活センター)に相談 しましょう。
    消費生活センターの専門担当者が、法的な根拠をもとに塾と交渉してくれる場合があります。

    後のトラブル防止のために、まずは文面(メール等)でお伝えしていくのが最善と思います。

  • 有識者

    西尾 信章 先生

    セルモ日進西小学校前教室

    転塾を決断されたのに、なかなか手続きが進まないのはもどかしいですね。特に成績が良い生徒ほど、塾側としては実績のために引き留めたいという思いがあるのかもしれません。しかし、一番大切なのは息子さんにとって最適な環境を選ぶことなので、塾側の都合に振り回される必要はありません。

    スムーズに退会手続きを進めるためには、「もう決定事項である」という意思をはっきり伝え、これ以上の引き留めには応じられないことを明確にすることが重要です。「すでに次の塾との契約も進んでおり、予定を変更するつもりはありません」と伝え、「引き留めの話ではなく、退会手続きを進めてほしい」という一点に絞って話すのが効果的です。また、契約上の2ヶ月分の授業料については、契約書を改めて確認し、本当に支払う必要があるのかを整理してから対応しましょう。

  • 有識者

    沖津 亮佑 先生

    個別進学塾セルフクリエイト水戸校

    退会の意志が固いのに引き留められると、次の行動が遅れてしまいそうで不安になりますよね。
    塾からの引き留めは少なくありませんが、ここまで強い引き留めは珍しいかもしれません。
    ここでは、2つのご提案をさせていただきます。

    ① 担当の先生ではなく、塾長もしくは本部に連絡して事務的に進める
    もし担当の先生とのやり取りで話がなかなか進まない場合は、上の立場にある塾長や本部と直接やり取りをし、退会の手続きをスムーズに進める方法が良いでしょう。
    ② 退会ではなく、一旦休会として落ち着かせる
    担当の先生との関係を崩したくないといったご事情がある場合には、「子どもが勉強に身が入らなくなったため、数か月様子見として休会したい」と申し出る方法もあります。
    休会という制度があるか、休会にかかる費用が発生するかなどを事前に確認しておくと良いでしょう。また、休会後に状況を見てから正式に退会することも可能です。

    ご参考にしていただければ幸いです。

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有識者 の紹介

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進学塾・個別指導塾・中学・高校などで30年以上の指導経験があります。 合格実績としては、難関私国立中学、私立高校・公立高校、国立大学・私立大学など多数あります。 コミュニケーションを通じて、一人一人に合った学習方針や進学指導を行っています。 また、オンラインで24時間質問受付をしています。
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東証一部上場企業で学んだ経験・知識を生かし、15年前に地元野田市で開業しました。 『地域で一番!生徒と保護者の事を考える学習塾を目指しています!』 をコンセプトととし、保護者様と生徒を第一に考える塾を目標にしています。 中学生の娘の父で、生徒・保護者様に「お母さんみたい・・・」と言われてます・・・
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シドニー生活7年を通じ、教育の違いに衝撃を受ける。帰国後、「子どもたちの自己肯定感を高め、笑顔にしたい」と、大手塾勤務を経て、2010年「個別教育クラーク」を創設。2013年「教育先進県ナガサキ」をプレゼン大会で発表。2024年「タイパ最強!AI時代の5日間完成 面接必勝メソッド」上梓。3兄弟の父。
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