志望校のことをよく知る先生に教わった方がやっぱり有利ですか?
息子が第一志望の大学を目指して受験勉強をしています。塾を選ぶ際に「うちの塾には志望校の事情に詳しい先生がいる」と説明を受けました。具体的には、その大学に通っている現役の大学生や卒業生が先生として教えているとのことです。こういった先生方に教わると受験対策が有利になるのか気になります。ただ、息子には相性や教え方の分かりやすさも重要だと思っています。どのように判断すればいいかアドバイスをいただけると助かります。
教育のプロの視点からアドバイス
志望校に精通している先生は、試験の傾向や学部ごとの特色などを教えてくれる可能性があり、強みになる場合があります。ただし、受験で本当に必要なのは、生徒の弱点を見つけ、地道に克服させる指導力です。そのため、指導実績や模試の成績向上事例など、実際に成果を出しているかを確認してください。また、体験授業を受けて教え方が息子さんに合うかを見極めることが大切です。
保護者の視点からアドバイス
保護者として一番大切なのは、息子さんがその先生から「わかりやすく教えてもらえた」「やる気が出た」と感じられることです。志望校をよく知る先生がいる塾は魅力的ですが、受験勉強の長い期間を支える相性や指導スタイルの方が息子さんのモチベーションに直結します。まずは体験授業に参加し、息子さん自身が「この先生から学びたい」と思えるかどうかを確認するのがよいでしょう。
法的安心の視点からアドバイス
塾が「志望校に詳しい先生」を売りにしている場合、その具体的な指導内容を事前に確認することが必要です。その説明が過剰な宣伝ではないか、指導体制やカリキュラムが本当に息子さんの受験に役立つ内容になっているかをしっかり見極めましょう。また、契約時には費用や指導条件が明確に記載されているかを確認し、トラブル防止のためにも疑問点があれば必ず契約前に質問してください。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (1件)
名川 祐人 先生
Studyコーデ
「志望校の事情に詳しい」という言葉ですが、何に詳しいのかを分類して考える必要があります。
➀その志望校に在籍中の学生なので学校の雰囲気などに詳しい
この場合、一般入試の指導においては何の意味もありません。もちろんその大学を受験して合格したという実績はあるのかもしれませんが、それはあくまでその大学生講師1人の個人的な経験にすぎず、それが担当生徒の指導に活かせるとも限りません。
ただし総合型選抜を目指しているのであれば、どんな授業があるとか教授がいるとか、そういった通っていなければ分からない話が聞けることがメリットになる場合もあります。
②その志望校の受験情報に詳しく、実際に合格させた生徒が多い
この場合、この塾・講師を頼る価値は高いと思います。合格するために塾に通う以上、合格に生徒を近づけられる情報・ノウハウを持っている講師に習うべきです。そういった実績が具体的にあるのであれば、この詳しさには頼りたいところです。
高1高2で勉強習慣をつけるような目的も含めて塾に通うのであれば、話しやすい大学生講師などに担当してもらうこともよいかもしれません。しかし高3のように受験が近くなってきた際には、相性などの観点はほどほどにし、実際に力を伸ばしてくれるスキル・ノウハウがあるのかどうかで塾や講師を選んだほうが後悔は少ないと思います。
その点では塾探しの時点で進路が明確になっている人は「特化型」の塾を選ぶことがオススメです。例えば私の在籍するStudyコーデは「私立文系難関大学」の受験対策に特化しています。国公立か私立か、理系か文系かだけでも、受験戦略は全く変わってきます。
是非まずは自身の進路を明確にし、それにフィットする塾を探してみてください。