振替授業がたまりすぎて、塾に通うのが面倒だと言い出す息子。こういうのって普通ですか?
中学生の息子が体調不良で2週間ほど塾を休みました。その結果、これまでの分と合わせて振替授業が10回以上たまってしまいました。塾は振替の提案をしてくれるのですが、息子が「こんなにたくさん振替なんて面倒くさい」と言って全然行こうとしません。振替を受けなければ授業料が無駄になるのではと思うと親としてはなんとか消化してほしいのですが、無理に連れて行くのも逆効果な気がして悩んでいます。こうした状況は塾ではよくあることなのでしょうか?他の保護者の方や専門家の視点からアドバイスをいただきたいです。
教育のプロの視点からアドバイス
振替授業がたまる状況は、特に体調不良が長引いた場合には珍しくありません。振替が負担になっている場合にはすべてを消化するのではなく、特に重要な授業や単元に絞ることが効果的です。塾の講師と相談し、優先度の高い内容だけを短縮した形式で行うなど、柔軟な対応が可能か確認しましょう。また、お子様が面倒と感じる背景には「一気に取り戻さなければならない」というプレッシャーがあるかもしれません。小さな成功体験を積むことで、「できる」という自信を育てていくことが大切です。
保護者の視点からアドバイス
塾の振替授業がたまるのは保護者の間でもよく聞かれる悩みです。このような状況では、まずは息子さんの気持ちを尊重しつつ振替授業のスケジュールを柔軟に考える必要があります。「全部消化しなくてもいい」と伝え、少ない日数から始めることで心理的負担を減らしてあげてください。また、同じ塾に通う保護者の方と話す機会を作り、他のご家庭での工夫や成功例を共有してみるのも一つの方法です。塾に対する不安が減ることで前向きに取り組むきっかけになるかもしれません。
法的安心の視点からアドバイス
振替授業がたまる問題は塾業界では一般的に起こり得るケースです。ただし、契約上の振替規定や授業料の取り扱いについて確認しておくことが重要です。多くの塾では、振替の期限や返金の可否が明記されていますが、特別な状況で柔軟な対応をしてくれる場合もあります。例えば、未消化分をオンライン学習や教材配布に振り替える提案をしてもらえることがあります。問題解決の糸口として、塾との円滑なコミュニケーションを心がけてください。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (1件)
脇坂 幸雄 先生
傳塾 ~denjuku~
先ずは親御様のお悩みについて、解決の一助になればと思い、お話をさせていただきます。
「振替を受けなければ授業料が無駄になるのでは」とお考えの点は「大丈夫ですよ、お支払いいただいている授業料は決して無駄にはなっていませんので」とお伝えしたいです。なぜなら塾の経営者の側からすれば、その授業料は、お子様がお休みになられた「その日の授業を担当される先生」にちゃんと「お時給として支払われていますから、ご安心ください」という理屈になるからです。
しかしながら「授業料」は一般的に「レッスンを受ける料金(受講料)」だと考えられていますので、このように説明されると「うちの子の授業はどうしてくださるんですか?」という思いを持つ方がほとんどなのではないかと思われます。
では、なぜそのような食い違いが起きるのでしょうか。
そこには「授業料」と「受講料」の捉え方の違いがあるからだと考えられます。
厳密に言えば「授業料」とは、先生が生徒に「業」を「授(さず)ける」料金なので、支払っている側は担当の先生の「時間」を買っていることになります。なので、授業料の未消化(無駄)は「生徒が出席している」のに「先生がいらっしゃらない」場合にのみ発生することになり、その場合に限って塾の側としては予めいただいていた授業料を返金するか、それとも「振替授業」を実施せねばならない、となります。
したがって、お子様に「振替授業がたまっているから塾に行きなさい」と言ってはいけません。なぜなら「振替授業」は存在していないからです。
一方で、塾から提案してもらっている振替授業は「担当している先生が受け入れ可能」なコマという意味だと思われますので、新たな費用は発生せず、うまくスケジュールが合えば、少しでも利用できればラッキーぐらいにお考えくださると、親御様の気持ちも落ち着いてくるのではないかと思います。
最後に、お子様が「塾に全然行こうともしない」点についてのお悩みは、また別のところで解決策を参考にしてみてください。