寄り道をしないよう塾から指導してもらうのは過剰な要求でしょうか?
中学生の息子が塾の帰りに友達とコンビニやファストフード店に寄り道し、帰宅がどんどん遅くなっています。最初は「たまになら仕方ない」と思っていましたが、最近はほぼ毎回で帰宅時間が23時近くになることもあります。何度注意しても聞く耳を持ってくれません。塾の先生にも相談し、「塾が終わったら寄り道せず帰るように強く指導してもらえないか」とお願いしましたが、「声かけはできますが塾外のことなので強制はできません」と言われてしまいました。確かに塾の管轄外かもしれませんが、せめて塾でしっかり注意してもらえれば少しは抑止力になるのでは…と思ってしまいます。こうしたことまで塾に頼るのはやりすぎでしょうか?
教育のプロの視点からアドバイス
塾の役割は学習指導が主ですが、生徒の生活習慣に関する声かけも可能な範囲で行うべきでしょう。ただし寄り道の禁止を塾が強制することは難しいため、ルールの明文化や親との連携が重要です。例えば、塾と保護者が協力し、「塾の終了後30分以内に帰宅する」という家庭ルールを決め、それを塾で共有してもらうのは現実的な対策の一つです。また、帰宅時間が遅くなるリスク(学習や健康への影響)を本人に理解させることも塾と連携して取り組める方法でしょう。
保護者の視点からアドバイス
中学生の年頃では親が何度注意しても効果が薄いことはよくあります。塾に頼るのも一案ですが、根本的には息子さん自身が納得する形で行動を変えることが重要です。例えば、「寄り道をするなら22時まで」「事前に行く場所を連絡する」など、ある程度の自由を残しつつルールを設けてはどうでしょうか。また、塾の先生から「早く帰る子が成績を伸ばしている」と伝えてもらうなど、本人のモチベーションに寄り添う言葉かけを工夫することも有効です。
法的安心の視点からアドバイス
塾の管理責任は授業時間内に限定されるため、帰宅途中の寄り道を塾が強制的に制限することは法的にも困難です。しかし保護者が「帰宅を促してほしい」と要望すること自体は問題ありません。より実効性を高めるなら、塾と協力して「塾帰りの行動に関する家庭ルール」を文書化し、本人と保護者、塾の三者で共有する方法が考えられます。また、防犯の観点から「22時以降の寄り道は避ける」といった地域の条例を確認し、それを根拠に話を進めるのも一つの手です。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (1件)
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
息子さんの寄り道が増え、帰宅時間が遅くなっているとのこと、心配になりますよね。特に夜遅くなると、安全面の不安もありますし、家庭のルールとしても見過ごせない問題です。
まず大切なのは、親子でしっかり話し合うことです。ただ「寄り道せずに帰りなさい」と注意するだけではなく、「なぜ心配なのか」「寄り道によってどんな影響があるのか」を落ち着いて伝えてみましょう。例えば、「遅くなると事故やトラブルに巻き込まれるリスクがある」「家族が心配している」といった点を具体的に話すと、息子さんもただのルールではなく、自分ごととして考えやすくなります。また、「どうしたら寄り道せずに帰れると思う?」と本人に考えさせることで、少しずつ意識が変わるかもしれません。
塾に相談するのも間違いではありませんが、確かに「塾外のことなので強制はできない」というのも事実です。塾の協力を得るにしても、まずは家庭内でのルールを明確にし、それを息子さんと共有することが先決です。ルールを決める際は、頭ごなしに禁止するのではなく、「寄り道するときは必ず連絡する」などといった折り合いをつける方法を一緒に考えるのも効果的です。親子で納得できる形を探しながら、安心して通塾できる環境を整えていきましょう。