ネットで調べたらオンライン塾が多すぎて困っています。良いオンライン塾の見極め方を教えてください
高校2年生の娘がいます。部活や学校の課題が忙しく、通塾する時間を確保するのが難しいため、オンライン塾を検討しています。しかし、ネットで検索するとたくさんのオンライン塾が出てきて、正直どれを選べば良いのか全く分かりません。費用はなるべく抑えたいですが、サポート体制や授業の質にも妥協したくありません。また、娘が主体的に学習できるような環境を整えたいと思っています。オンライン塾を選ぶ際のポイントや注意すべき点があれば教えてください。
教育のプロの視点からアドバイス
オンライン塾選びでは、まず授業の質を確認しましょう。マンツーマン授業では即時質問が可能なため、娘さんがわからない点をその場で解決できる環境が整っています。体験授業で「講師が生徒の理解度を確認する頻度」や「質問のしやすさ」をチェックすることをお勧めします。次に、学習管理のサポートが手厚いかを確認しましょう。例として、進捗管理アプリや専属コーチがつくサービスは、娘さんが自律的に学ぶ力を伸ばす助けになります。
保護者の視点からアドバイス
娘さんがオンライン授業でしっかり学べるかを見極めるには、講師の話しやすさと授業中の雰囲気に注目してください。講師が一方的に話す授業よりも講師との対話がある塾のほうが学習意欲を引き出しやすいです。また、忙しいスケジュールに対応するため、授業時間の柔軟性もチェックしましょう。特に夜間や週末に授業がある塾は部活や課題との両立がしやすく便利です。
法的安心の視点からアドバイス
オンライン塾では、授業が受けられない場合の対応を確認してください。例として、急な予定変更や通信障害が起きた場合に振替授業やアーカイブ閲覧が可能かどうかを契約前に明確にしましょう。また、契約期間中に授業の形式や講師が変更される場合、その通知義務があるかどうかも重要です。運営会社の信頼性を調べるため、過去の評判やトラブル事例を確認し、疑問点があれば必ず問い合わせを行いましょう。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (2件)
山本 力大 先生
オンライン学習塾Cheers!
高校2年生のお子さんで、部活や学校の課題も忙しい中、オンライン塾の利用を検討されているとのことですね。オンライン学習サービスはたくさんあって、サイトを見比べれば見るほど混乱してしまいがち。気持ち、すごくよく分かります。
ここでは、私なりにオンライン塾を選ぶ際のポイントを整理してみましたので、ぜひご参考にしていただければと思います。
1. 学習目的や目標に合ったカリキュラムかどうか
オンライン塾によって強い分野やカリキュラムの形態が異なります。
受験対策がメインなのか、定期テスト対策までしっかりカバーしてくれるのか
学校の進度に合わせてくれるか、先取り学習が中心なのか
高校2年生は、大学受験を見据えて本腰を入れ始める学年。学校の内申や定期テストの成績も大切ですが、そろそろ受験モードにも切り替えていきたいところですよね。塾の無料体験や問い合わせフォームなどを活用して、「うちの娘はこういう目標があるけれど、そのためのコースや進め方はどうなっていますか?」と直接聞いてみるのが一番確実です。
2. 自分のスケジュールに合わせやすい仕組みか
忙しい高校生には「いつでもどこでも学習できる」利点がオンライン塾の最大の魅力。とはいえ、オンライン塾にも「ライブ授業(リアルタイムでの双方向授業)」と「録画授業」の2種類があります。どちらのタイプもメリット・デメリットがあるので要チェックです。
ライブ授業
長所: その場で先生に質問ができる、一緒に受講する仲間の存在を感じられるためモチベーションが上がりやすい。
短所: 時間が固定されるので、部活や習い事によってはスケジュールが合わない可能性も。
録画授業
長所: いつでも自分のペースで受講できる。忙しい日は夜遅くや早朝などに調整可能。
短所: リアルタイムで質問しづらいので、質問対応にタイムラグが出る。
娘さんが「土日は比較的時間が取れるけれど、平日は部活で帰りが遅いから難しい」など、具体的なスケジュールイメージを持ち、それに合った授業形式を選ぶと負担が少なく、勉強が習慣化しやすいと思います。
3. サポート体制の有無
オンライン塾でありがちな問題の一つに「質問ができなくてつまずく」「やる気が下がって放置される」というケースがあります。サポート体制もしっかり確認しておきましょう。
質問方法はどうなっているのか?
授業中にチャットや音声で質問ができるのか
授業外でも質問フォームやメールなどで質問できるのか
質問に対するレスポンスの早さはどうか
学習管理・モチベーションサポート
どのように学習ペースを管理してもらえるのか
担任やサポーターが定期的に面談をしてくれるのか
メッセージや電話、LINEなどでフォローしてくれるのか
やはり、オンラインでも人と人とのつながりが実感できるサポートがあるかどうかは大きなポイントになります。娘さんが「ちょっとここが分からないんだけど…」と思ったときにすぐ聞ける体制があれば、分からないところを放置せずに済みますよね。
4. 費用とクオリティのバランス
費用をなるべく抑えたいとのことですが、安ければ良いというわけでもありませんし、高いからといって必ずしも娘さんに合うとも限りません。
月謝が定額制か、受講コマ数に応じた料金なのか
追加費用(教材費やシステム利用料など)が発生するかどうか
こうした点をあらかじめ確認し、トータルでいくらになるかを見積もると良いと思います。体験授業や無料相談を行っているオンライン塾も多いので、実際に試してみてから判断するのがおすすめです。
5. 娘さんが「主体的に学べる」仕掛けがあるか
最後に最も大事なポイントが、「主体性を引き出せるオンライン塾かどうか」。
自主的に学習時間を管理できるカリキュラムになっているか
生徒が自ら課題を見つけて取り組めるように促してくれるか
例えば、私が運営しているオンライン学習塾Cheers!でも、最初に「学習目標」「実現したいこと」を考え、そこから逆算した計画表を作ります。こういった「自分で考えて学ぶサイクルづくり」が整っていると、娘さん自身の意欲も高まりやすくなります。
まとめ
娘さんの学習目的に合ったカリキュラムか
スケジュールに合わせた授業形態(ライブ配信 / 録画配信)か
手厚い質問サポートや学習管理の仕組みがあるか
費用とサービス内容のバランスがとれているか
主体性を引き出す仕掛けがあるか
これらを基準に比較検討してみてくださいね。高校2年生はまだ時間があるとはいえ、受験モードへの切り替えをじっくり始める大切な時期でもあります。オンライン塾を上手に活用して、部活や学校行事などと両立しながら、効率良く学力を伸ばしていってほしいと願っています。
中村 友 先生
高2までの英語塾OUTCOME
部活や学校の課題が忙しいなかで塾との両立は高校生にとって難しいことですね。最悪なケースとしては、学校も塾も両立できずに共倒れになってしまうことです。
それを避けるべく、まずは「塾になにを求めるのか」をはっきりさせておくと良いでしょう。定期試験対策なのか、現時点での苦手科目を克服するためなのか、受験に必要な科目を先取りで勉強するのか、といった点です。
また、生徒と講師間できちんと対話がなされるか、という点も重要です。オンラインは物理的な距離があるため、適切にコミュニケーションが取れないと「放置」される、ということが簡単に起きます。講師とのコミュニケーションの中で、授業内容のフォローがあるのか、そのフォローはきちんと生徒が理解していることを引き出すような対話なのか、という点は確認しましょう。
具体的には「今日の授業でわからないところあった?」ではなく「今日の授業で扱った◯◯の問題を自分で解説できる?」といった、生徒本人に話をさせる対話です。本人の理解度を図るには最適な対話だと考えます。