塾代の負担が限界…成績が上がっていますが辞めさせるべきでしょうか?
高校2年生の息子が通う塾の月謝が家計の負担になってきました。これまでは何とか支払ってきましたが、受験までの塾代やその後の進学にかかる費用を考えると非常に厳しい状況です。しかし、本人は塾に通い始めてから成績が上がり、手応えを感じているため、親の都合で辞めさせるのは気が引けます。塾をやめた場合に学習ペースが崩れてしまわないかも懸念しています。自学自習で乗り切ってもらうことや、格安のオンライン塾に切り替えてもらうことも検討したいのですが、これまでのように成績を維持できるのか不安で決断できません。このままなんとかお金を工面して塾を続けるべきか、別の方法を考えるべきか、アドバイスをいただけると助かります。
教育のプロの視点からアドバイス
塾の効果が出ている以上、辞める選択には慎重になるべきです。学習の継続性が崩れると成績の維持は難しくなり、特に受験期は一度のつまずきが大きな影響を及ぼします。とはいえ、家計への負担も現実問題です。おすすめの方法は、塾の先生に相談して授業回数を減らして費用を抑えることや、自学で対応できる範囲を増やして指導を必要最小限にすることです。また、オンライン教材や映像授業と組み合わせ、塾のサポートを補完する方法もあります。大切なのは「辞めるか続けるか」ではなく、「どのように最適化するか」です。
保護者の視点からアドバイス
親としては子どもの成績が上がっていることを考えると塾を続けさせたい気持ちと、家計の現実との板挟みで苦しいですよね。ただ、教育費は受験が終わっても続きます。大学の学費、生活費なども考えると、今の段階で少しでも節約策を講じることは大切です。本人が「塾の授業が不可欠」と思っているなら、塾に費用の相談をしつつ、無料や低コストで活用できるオンライン教材や市販の問題集を併用するのも一案です。「お金がないから塾を辞める」のではなく、「家計と学習を両立させるためにどう工夫するか」を親子で一緒に考えていきましょう。
法的安心の視点からアドバイス
塾の費用負担が厳しい場合、契約内容を見直すのも一つの選択肢です。例えば、塾の契約に途中退会やコース変更の規定があるか確認し、無理なく支払えるプランに切り替えることが可能か相談してみましょう。また、奨学金や教育ローンの利用も考えられますが、慎重に判断する必要があります。特に教育ローンは利息が発生するため、将来の負担が増えないよう注意が必要です。さらに、公的な学習支援制度や自治体の教育補助金の有無も調べてみるとよいでしょう。感情的に決めず契約内容と家計を冷静に分析し、最善の方法を選択することが大切です。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (3件)
沖津 亮佑 先生
個別進学塾セルフクリエイト水戸校
大学受験にかかる費用は高額なため、やらせてあげたいことと、やらせてあげられることのバランスを取るのが難しいですよね。
もしどうにかして費用を工面できそうであれば、できるだけ今の塾を継続されることをおすすめします。
その際には、コースや通塾回数を見直すなどして、今の塾の環境を維持しつつ、費用を抑える方法がないかを確認してみましょう。
決断をされる前に、一度お子様と塾の活用について話し合いの時間を取ることをおすすめします。
お子様には正直に、「このまま通わせたいけれど、授業料が高くて最後まで継続するのが難しいかもしれない」という状況を伝えましょう。その上で、通塾回数やコースを変更しても今の塾で勉強を続けられるか、一緒に考えてみてください。
ご家庭での意志が固まったら、塾の先生にご相談されると良いでしょう。きっとお子様の学習が止まらないように、受験までのやりくり方法やサポートを提案してくれると思います。
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
塾代が家計の負担になってきたとのこと、受験や進学の費用を考えると悩ましいですよね。まずは、今後どの程度お子さんの塾代を支払うことが可能なのか、一度具体的に計算してみましょう。受験までにかかる総額を把握し、他の教育費とのバランスを考えることが大切です。家計的に厳しい状況であれば、無理をして塾を続けるのではなく、別の選択肢も冷静に検討する必要があります。
塾をやめるとなると、学習ペースが崩れるのではという不安もあるかと思います。本人が塾の指導をうまく活用し、成績を上げているのであれば、いきなり完全にやめるのではなく、負担を減らす方法を考えるのも一つの手です。たとえば、通塾回数を減らす、オンライン塾や映像授業を併用する、個別指導を必要な科目だけに絞るなど、柔軟に調整できる可能性もあります。
大切なのは、お子さんとも率直に話し合い、最適な方法を一緒に考えることです。「塾を続ける or やめる」という極端な選択ではなく、費用を抑えつつ成績を維持できる方法を模索してみましょう。塾とも相談し、費用負担の軽減策がないか聞いてみるのも良いかもしれません。家計とのバランスを取りながら、お子さんが自信を持って学習を続けられる道を見つけていきましょう!
山本 涼太郎 先生
個別教育クラーク
高校2年生のお子様の塾の月謝が家計の負担になっているとのこと、心中お察しします。親御さんとしては塾を続けさせてあげたい気持ちと、家計の状況との間で葛藤されていることと思います。私自身、3人の息子を持つ親の身でもあるので、ご質問者の方にとても共感いたします。今回は、「私ならこうする」という視点で徹底的に考えました。
1. 受験費用と大学費用を正確に見積もる
まずは、子どもの将来の進路希望を具体的に把握することから始めます。
* 子どもの第一志望、第二志望…の大学/学部学科とその理由を聴く
* 県内/県外、国公立/私立、浪人の可否など、親御さんの希望も伝える
こうして志望校を具体的にしていくことで、プランA、プランB…と志望校ごとに必要となる費用を試算し、親の貯金(工面)目標を設定します。
* 奨学金制度の検討
様々な種類の奨学金制度があります。志望大学の奨学金制度、国や自治体の奨学金制度などの情報を集め、利用できる制度がないか検討します。併用できる奨学金制度もあるので、場合によっては複数利用することも視野に入れます。
また、成績優秀者として入学できる大学を選択することも選択肢の一つとします。
2. 子どもと話し合う
次に、子どもとよく話し合います。
* 家計の状況を正直に伝える
子どもに家計の状況を正直に伝え、理解してもらいます。その上で、塾を続けることのメリットとデメリット、他の選択肢などを一緒に考えます。
* こどもの気持ちを聞く
塾を続けたいのか、他の方法でも良いのか、子どもの気持ちを聞きます。
* 解決策を一緒に探す
子どもの気持ちを尊重しつつ、一緒に解決策を探します。
* お金の大切さを学ぶ機会ととらえる
欧米では、大学費用は本人が工面するのが一般的です。お金の大切さを学んでもらうためにも、自分ごととして一緒に考えてもらいます。
3. 塾の費用を見直す
塾の費用を見直すことも重要です。
* 塾の授業内容やサポート体制を見直す
本当に全ての授業が必要なのか、子どものレベルに合ったクラスなのか等を塾の先生と相談し、必要なものだけに絞ることで費用を抑えます。
* 塾の割引制度や奨学金制度を利用する
塾によっては、割引制度や奨学金制度を設けている場合も。利用できる制度がないか確認します。
* 他の塾を検討する
一般的に、大手塾は費用が高額です。個人の塾の中には、大手の半額ほどの費用で質の高い指導を提供しているところもあります。
4. 塾の先生に相談する
塾の先生に相談します。
* 塾の先生に家計の状況を伝え、相談に乗ってもらいます。
* 塾の先生は、子どもの学習状況や性格をよく理解しているので、適切なアドバイスをもらえる可能性があります。
5. 自宅学習をサポートする
塾をやめる場合、自宅学習のサポート体制を整えます。
* 学習計画を立てる
塾をやめた場合でも、学習ペースを維持するために、子どもと一緒に学習計画を立てます。計画を立てる際には、子どもの強みや課題、目標などを考慮し、無理のない計画を立てることに留意します。
* 教材を選ぶ
子どものレベルに合った教材を選びます。できる問題が7割くらいある問題集が進めやすく最適です。市販の教材だけでなく、図書館やインターネットで利用できる教材も検討します。
* 学習環境を整える
集中できる場所を確保し、学習に必要な道具(机、椅子、照明など)を揃えます。
* 質問に答える
わからないことがあれば、一緒に考えたり、調べたりします。生成AIも活用します。
* モチベーションを維持する
子どもの頑張りを認め、励まします。目標達成に向けて、本人が達成感を味わったり、一緒に喜んだりできるようサポートします。
最後に
お子様の将来のためには、今の塾を続けることが必ずしも最善の選択とは限りません。家計の状況や、お子様の気持ち、他の選択肢などを総合的に判断し、「ご家族にとって最良の選択」を一緒に探しましょう。お子様にとって、最良のマナーリテラシー教育になると信じています。