有料の体験授業、支払うべきか?無料体験との違いに悩む

有料の体験授業、支払うべきか?無料体験との違いに悩む

自転車で15分ほどのところに気になる塾があります。その塾のブログを読んでいるうちに、勉強のポイントや受験対策がとても分かりやすく説明されていて感心しました。最近では「この塾なら安心して任せられそう」と思い、子どもに通塾を提案しましたが、今年から体験授業が有料で1回5000円になってしまいました。他の塾の体験授業は無料のところが多い中で有料体験の価値がどれほどあるのか想像がつきません。ブログを読んで親の私は信頼感を持っていますが、そもそも子ども自身が気に入らないことには通わせられません。この5000円を払う価値が本当にあるのか判断に困っています。

教育のプロ教育のプロの視点からアドバイス

有料体験授業は通常の授業の質をそのまま体験できることが多く、塾としても「真剣に検討している方」に提供する内容です。無料体験は場合によっては本授業とは異なることもあり得ます。特に気になる塾であれば有料体験の質を見極めるために投資する価値があります。事前に体験授業の内容や期待できる効果を塾に直接問い合わせ、納得した上で判断することをお勧めします。

保護者視点保護者の視点からアドバイス

親として5000円の負担は気になるところですが、体験授業は子どもの将来を考えるうえで大事なステップだと思います。ただし、お金をかける以上は「子ども自身の納得感」が最も大切です。お子さんと一緒にその塾のブログ内容や理念をもう一度確認し、どうしてこの塾が良いと思うのか話し合いましょう。そして体験授業で何を期待するかを事前にお子さんと共有し、授業後にはその感想を丁寧に聞く時間を作ることで、子ども自身が主体的に選べる環境を整えてあげると良いです。

法的な安心法的安心の視点からアドバイス

本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。

有識者の見解 (4件)

  • 有識者

    山本 涼太郎 先生

    個別教育クラーク

    多くの塾が無料体験を提供する中で、あえて有料とする塾があります。これは、塾側が自らの教育の質に自信を持っている証と言えるでしょう。
    無料体験、さらには「入塾後〇ヶ月無料」や「講習期間無料」といったキャンペーンを展開する塾は、その費用をどこかで回収しなければなりません。それは、教材費や設備費を削減したり、講師の質を下げたりすることになるかもしれません。また、安易な無料体験は、塾の指導内容や方針を十分に理解しないまま入塾してしまう生徒を生み、ミスマッチや頻繁な入退塾による学習環境の悪化を招く可能性も孕んでいます。
    一方、有料体験授業を実施する塾は、その質の高さからクチコミで生徒が集まっている、あるいは、塾側が生徒・保護者へ事前に十分な情報提供を行い、塾の教育方針への共感を深めてから体験授業に参加して欲しいと思っていると考えられます。
    5,000円の体験授業料を設けることは、塾側がそれ以上の価値を提供できるという自信の表れです。そして、その金額を支払う生徒・保護者側も、塾の価値を認め、高い意識を持って参加していると言えるでしょう。
    有料体験授業は、質の高い教育を求める生徒・保護者と、真剣な学びを提供したい塾側双方にとって、メリットのあるシステムと言えるのではないでしょうか。
    ただし、十分な塾の選択肢がある地域でないと、足もとを見ているだけというのもあるかもしれません。トータルで少なくない額を払う塾。親子でしっかりと見定めてください。そのことが、入塾後の学習意欲維持にも繋がるはずです。

  • 有識者

    内田 悠斗 先生

    東大毎日塾

    体験授業に5,000円かかるというのは、正直なところ「お試し」にしてはハードルが高いと感じるかもしれません。特に他の塾が無料体験を実施している場合は、よりそう思われるのも自然でしょう。しかしながら、それでもあえて有料にしている塾にはいくつかの理由や背景があることが多いのも事実です。

    たとえば、

    ①講師の質や準備にコストをかけている
    体験授業といえども、一人ひとりの現状を丁寧に把握して学習プランを提案するとなると、時間も手間もかかります。受験に精通した講師が、個々に合わせた指導を実施してくれるのであれば、無料の体験よりも専門的なフィードバックが期待できます。

    ②本来の授業を“切り売り”しすぎないため
    無料体験を何度も受ける“体験巡り”のような形になると、どうしても塾側の温度感も下がりがちです。有料化することで、本当に前向きに通塾を検討している生徒だけに、授業のクオリティをしっかり提供したいという考え方を持っている可能性があります。

    ③通い始めてからのミスマッチを減らす
    無料体験だと「なんとなく雰囲気は分かったけど、本当の授業とは違うかな」という認識になることもあります。一方、十分に時間をかけて行う有料体験なら、その塾のカリキュラムや講師との相性、指導方針をしっかり確認できるはずです。仮にそこで子どもが「やっぱり合わない」と感じたら、5,000円は“次のステップに進むための投資”としては大きすぎない範囲ではないでしょうか。逆に早々に合わないと分かったら、月謝や入塾金を払ってから後悔するよりずっと安く済むとも言えます。

    判断のポイントとしては、以下の点を事前に確認されることをおすすめします。

    ①体験授業の内容・時間
    「実際にどのくらいの時間講師が指導してくれて、どんな教材を使うのか」「どんなフィードバックが受けられるのか」などを事前に聞いてみましょう。5,000円に見合う具体的な内容が提示されているかが大切です。

    ②子どもの目標や課題がどれだけ明確化できるか
    体験中に具体的な学習計画や弱点補強の提案がもらえるなら、その後の勉強の指針にもつながります。もし「単なるお試し」ではなく「具体的な解決策を示してくれる時間」であるなら、払う価値は十分あるかもしれません。

    ③実際に通い始めたときの授業との“差”
    体験だけが特別にしっかりしていて、通常授業ではそこまで細やかに見てもらえない、という可能性はないかを確認してください。体験と実際の授業内容がほぼ同じスタイルなら、本番のイメージがしやすく、ミスマッチを減らせます。

    ④塾の方針や考え方が子どもと合うか
    どんなに親御さんが良いと思っても、お子さんが「どうも自分に合わない」と感じてしまえば長続きしません。体験を通じて、講師との相性や塾の雰囲気をお子さん自身がどう捉えるかをしっかり見極めることが重要です。

    最終的に「5,000円を払って得られる確かな成果や安心感があるかどうか」が判断材料となります。
    ブログの内容を読んで信頼できそうという感覚は大事な要素です。勉強法の解説が分かりやすい塾は、本来の授業もロジカルで的確な指導をするケースが多いですから。ただし、実際に子ども本人が体験しないと真の相性は分かりませんし、入塾後のミスマッチを避けるためにも一度試してみる価値はあるはずです。

    私自身、これまで多くのご家庭を見てきましたが、「あのとき体験を受けてみて良かった」と後になっておっしゃる方も少なくありません。場合によっては「体験で合わないと感じたから別の塾にしたおかげで、結果的に子どもが伸びた」というケースもあります。どちらに転んでも、まずはお子さんと塾の“本当のところ”を確認する良い機会だと思います。

    お子さんの未来に関わることですので、5,000円という金額が決して安くはありませんが、「将来の後悔を防ぐための必要経費」として考えてみても良いでしょう。そして、体験授業を受けた後は、お子さんとじっくり感想を話し合い、納得してから通塾を決められるといいですね。もし合わないと思ったら、その判断ができたこと自体も大きな収穫だと思います。ぜひご参考になれば幸いです。

  • 有識者

    沖津 亮佑 先生

    個別進学塾セルフクリエイト水戸校

    塾を運営している立場からお話しさせていただきますと、体験授業を有料にする理由としては、大きく2つ考えられます。
    ①体験授業の質が高く、内容に自信があるから
    ②体験授業への問い合わせが多く、本当に必要としている感度の高いご家庭に限定して届けたいから
    いずれの場合も、5000円以上の価値があると判断して有料にしているのだと思います。

    おっしゃる通り、どれだけ体験授業の価値が高くても、お子様が気に入るかどうかは別問題です。
    体験授業に申し込む前に、お子様にもう一度その塾の体験授業に行くことを提案し、一緒に塾のホームページやブログを確認してみてください。
    お子様が体験授業に前向きであれば、有料でも、体験授業を申し込むことをおすすめします。

  • 有識者

    西尾 信章 先生

    セルモ日進西小学校前教室

    確かに、体験授業が有料というのは珍しく感じられるかもしれませんね。ただ、それだけに、その塾が「本気で子どものために全力を尽くす場」として体験授業を位置づけている可能性があります。特に人気塾では、講師が限られた時間の中で質の高い指導を提供するため、有料で体験を行うことが多いです。それは、授業が「ただ試す」場ではなく、実際の学びの第一歩と考えられているからでしょう。

    また、その塾のブログから信頼感を持たれたというのは素晴らしいことです。そこで得られた安心感は、講師や指導方針の質の高さを物語っているはずです。有料の体験授業では、お子さんがその指導を実際に体感し、雰囲気や講師との相性を確認する大切な機会となります。これにより、お子さん自身が「ここで頑張りたい!」と思えるかどうかを見極めることができるでしょう。

    5000円は確かに安くはありませんが、それが将来の塾選びやお子さんのやる気につながるのであれば、有意義な投資となるはずです。気になる塾であれば、一度体験してみる価値は十分にあると思いますよ。

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有識者 の紹介

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明光義塾コノミヤ富田林教室

2013年入社以来、自塾では中学校別・地域別の傾向を重視。特に定期テストにおいては講師の出身地域と生徒合わせをおこないながら、目標達成の支援を行っております。延べ800人の指導実績と、進路指導を専門領域とするため2021年国家資格キャリアコンサルタントを取得しています。趣味は料理と子育て。
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岸本 泰尚先生

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名川 祐人先生

Studyコーデ

慶應大学経済学部卒業後、キーエンスの営業職を経て大学受験業界へ。オンラインを中心に全国の受験生を指導しつつ、総合型選抜の塾比較サイト(総合型選抜塾比較コンシェルジュ https://sogogata-concierge.com/ )も運営。受験生への情報提供を行う。MENSA会員資格なども持つ。
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河井 昌裕先生

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大学院博士後期課程修了、博士(理学)を取得した理系としての専門性の高さを活かし、化学を専門に、数学、物理などの大学受験を指導しています。
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