「積極的に質問しないと成績は伸びない」と言われましたが本当ですか?
中学生の親です。うちの子は無口な性格で、学校や塾の授業中でもほとんど発言しないようです。先日、塾の保護者懇談で先生から「積極的に質問しない生徒は成績が伸びにくい」と言われました。確かにわからないところを質問するとすぐに理解できるようになると思うのですが、先生がおっしゃるように質問をしない子は伸びにくいのでしょうか?今後、親として質問することの大切さを子どもに伝えるべきでしょうか?
教育のプロの視点からアドバイス
質問する力は確かに大切ですが、それがすべてではありません。発言が少ない子でも、じっくり考えたり、黙々と問題演習を繰り返したりすることで理解を深めることができます。無理に質問させるより、まずは「わからないことを明確にする力」を養うのが重要です。例えば、わからない箇所をノートに書き出す、解説を読んで自分なりに整理するなどの習慣をつけると、質問しなくても理解が進みます。性格に合った学び方を見つけましょう。
保護者の視点からアドバイス
お子さんが質問をしないからといって、成績が伸びないとは限りません。ただ、塾の先生が指摘されたように「自分のわからないことを解決しようとする姿勢」は大切です。親としては、無理に「質問しなさい」とプレッシャーをかけるのではなく、「どうすれば理解しやすい?」と聞いて、お子さんが自分なりの解決策を考えられるよう促すとよいでしょう。家庭でも「何が難しいと思った?」と声をかけ、言語化する習慣をつけるのも効果的です。
法的安心の視点からアドバイス
教育の場では、生徒の個性や学習スタイルを尊重することが重要です。もし「質問しないと成績が伸びない」と言われたことでお子さんがプレッシャーを感じたり、不安を抱えたりしているなら、それは教育の本来の目的に反する可能性があります。塾には個別対応の義務はありませんが、保護者としては「うちの子はこういう学び方をします」と伝え、指導方法を相談する権利があります。塾と建設的に話し合い、お子さんにとって最適な学習環境を整えましょう。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (3件)
山本 力大 先生
オンライン個別指導塾Cheers!
こんにちは!
よく塾の先生や学校の先生から、「分からないところは積極的に質問しましょう」と言われますよね。これは確かに、その場ですぐ疑問を解消できるので理にかなったアドバイスです。
ただ、「じゃあ質問できない子はみんな成績が伸びないのか?」というと、実はそんなに単純じゃないと私は思っています。
そもそも、無口だったり、自分からどんどん発言するタイプじゃない子っていますよね。
山本 涼太郎 先生
個別教育クラーク
「質問しないと成績が伸びないのでは?」というご心配、よくわかります。でも、まずおぼえておいていただきたいのは、「質問しない=成績が伸びない」というわけではないということです。お子様の性格や状況に合わせて、できることはたくさんあります。
1. 質問しない子でも成績を伸ばす方法
◯「わからない」を「わかる」に変える工夫をする
ー 授業ノートに「?」マークをつけて、どこがわからないのかを明確にする。
ー 「なぜ?」を3回繰り返して、自分で思考を深める力を養う。
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
たしかに、「わからない」をそのままにしないことは学習においてとても大切です。ただ、お子さんの性格によっては、積極的に質問することが難しい場合もありますね。無口な子や慎重な子は、頭の中でじっくり考えてからでないと言葉にしづらいこともあります。そういうタイプのお子さんが「質問しない=成績が伸びない」とは一概には言えません。
質問ができると理解は早くなりますが、逆に自分で試行錯誤して解決する力も大切です。質問が少なくても、ノートに疑問点を書き出したり、授業後に自分で調べたりすることで学力を伸ばす方法もあります。ですので、「必ず質問しなければいけない」とプレッシャーをかけるより、「わからないことを放置せずに解決する方法はいろいろあるよ」と伝えてあげると良いでしょう。