帰国子女向けの塾か普通の塾、どちらが良い?
中学2年生の息子がアメリカから帰国し、日本の学校に通い始めましたが授業についていけるか心配です。英語はネイティブレベルで得意ですが、日本語の読み書きが苦手で国語の授業には苦労しています。数学に関しても日本独自の解法や用語に慣れるのに時間がかかりそうです。今、息子のために塾を探していますが、帰国子女向けの塾と普通の塾のどちらに通わせた方がいいか判断に迷っています。帰国子女向けの塾は特有の悩みに対応してくれそうですが、近くにないため電車で通う必要があります。普通の塾なら近所にあり、日本の教育システムに早く慣れるには良いかもしれません。どちらを選ぶべきか決めきれず、このままでは受験に間に合わないのではという焦りもあります。主人とも話し合っていますがまだ答えが出せておらず、どうすればいいのか途方に暮れています。
教育のプロの視点からアドバイス
帰国子女向けの塾は、日本語の学習や独自の数学の進め方に特化しており、お子さんがスムーズに適応するのに役立つでしょう。しかし、日本の受験を見据えた場合には通常の塾のカリキュラムに早く慣れることも重要です。理想的なのは、基礎を固めるために一時的に帰国子女向けの塾を利用しつつ、通常の塾に段階的に移行する方法です。例えば、週1回は帰国子女向けの塾で補習を受け、残りは近隣の塾で学ぶことで、負担を軽減しつつ適応力を高められます。
保護者の視点からアドバイス
塾を選ぶ際は、通塾の負担とお子さんのモチベーションが最も大切です。遠方の帰国子女向けの塾に通うことで疲れてしまい、学習への意欲が下がる可能性もあります。一方、近所の塾なら通いやすく友達もできやすいため、長期的に学習を継続しやすいです。ただし日本語の壁は大きいため、国語や数学のフォローが手厚い塾を選び、家庭でも補助学習を取り入れるのが効果的です。余裕があれば家庭教師やオンラインの帰国子女向け国語指導を併用すれば、バランスよく学習できます。
法的安心の視点からアドバイス
日本の教育制度では、受験のために必要なカリキュラムの習得が不可欠です。特に高校受験を考えると、出題範囲を的確にカバーできる塾選びが重要になります。帰国子女枠での受験も選択肢ですが、一般受験を視野に入れるなら日本の通常の塾に慣れておくことが有利です。公立高校では日本の教育課程に沿った学力が求められるため対策が必須です。塾に頼るだけでなく、学校の先生とも相談して適切な支援を受けることも学習環境を整えるために役立ちます。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (1件)
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
お子さんの学習環境について真剣に考えておられるお気持ち、よく伝わってきます。帰国後の学習のギャップは大きく、ご心配されるのも無理はありませんね。ただ、どちらの塾を選ぶかを決める前に、一番大切なのは「お子さん自身がどのように学びたいと考えているか」を尊重することです。
帰国子女向けの塾は、同じような経験をした仲間がいるため、精神的な安心感があり、特有の学習課題にも対応しやすいでしょう。一方、普通の塾なら日本の学習スタイルに早く適応できる可能性があります。どちらが良いかは、お子さんがどんな環境で学びたいと感じているか次第です。まずは息子さんとじっくり話し合い、「どちらなら頑張れそうか」「通うのが負担にならないか」など、本人の気持ちをしっかり確認してみてください。
また、体験授業を受けてみるのも一つの方法です。実際に雰囲気を感じることで、「ここならやっていけそう!」とお子さんが思えるかもしれません。焦る気持ちはよくわかりますが、無理に決めるよりも、お子さんと一緒に納得のいく選択をすることが、結果的に受験への良いスタートになりますよ。