語彙力を伸ばしたいけど家での読書は難しい…塾にお願いしてもいい?
小学生の息子の語彙力が弱く困っています。調べると、語彙力向上には読書が効果的とのことですが、家ではなかなか本を読もうとしません。無理に読ませようとすると嫌がるので、家で読書習慣をつけるのが難しい状況です。そこで、塾の先生に「読書が好きになるように声がけをしてもらえませんか?」とお願いしたいのですが、こういった個人的な依頼は塾の先生にとって迷惑になるでしょうか?塾の授業と関係のないことをお願いするのは気が引けますが、何かいい方法があれば教えていただきたいです。
教育のプロの視点からアドバイス
語彙力向上には読書が有効ですが、読書以外の方法もあります。文章の要約やディスカッション、ゲーム感覚の語彙クイズを取り入れることで、楽しみながら語彙を増やせます。例えば、文章を読んで「同じ意味の言葉を探す」「言い換え表現を考える」などの演習が効果的です。先生に「授業内で語彙を増やす工夫をしてほしい」と相談すれば柔軟に対応してくれるかもしれません。読書を強いるのではなく、興味のある分野の話題を増やし、自然に語彙を吸収できる環境を作ることが大切です。
保護者の視点からアドバイス
塾の先生に「読書好きにしてほしい」とお願いするより、「塾で使う教材の中で語彙力を強化できる方法がないか相談する」のが現実的です。例えば、先生が「この物語面白いよ」と自然に本を勧めるだけでも、子どもの興味を引き出せるかもしれません。また、家では「読書しなさい」と言わずに、親自身が本を楽しんでいる姿を見せると興味を持ちやすくなります。本は無理に読ませるものではなく、子どもが「もっと知りたい」と思うきっかけを増やすのが大切です。
法的安心の視点からアドバイス
塾の契約内容に「個別の生活指導」が含まれているか確認が必要です。通常、塾は学習指導が主であり、読書習慣の定着まで対応する義務はありません。ただし、先生が自主的に本を勧めたり、語彙を増やす指導を授業内に組み込むことは可能です。塾に負担をかけず、円滑に進めるためには「授業内で語彙力をつける方法を取り入れてもらえますか?」と提案するのが適切でしょう。契約外の対応を求めるのではなく、学習計画の一環として相談することが重要です。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (3件)
山本 涼太郎 先生
個別教育クラーク
最近は、家での読書が難しいお子さんが増えていますよね。塾で対応してくれるかどうかは、塾の先生の考え方次第なので一概には言えませんが、このような相談をこの掲示板でされるのは、とても良い使い方だと思います。
さて、語彙力を増やす方法については、すでに他の先生方が素晴らしい回答をされていますので、ここでは少し違った視点からひとつ提案をさせてください。
私の塾では、漢字検定(漢検)をおすすめしています。なぜかというと、「本を読むのは面倒だけど、漢字の勉強なら嫌じゃない」というお子さんも多いからです。また、漢字の勉強が好きではない子でも、自分の学年よりいくつか下の級を選べば、少ない勉強時間で合格できるので、達成感が味わえます。そこから少しずつレベルを上げていくのもよいでしょう。
実は、本を読むのが苦手な理由の一つに「知らない漢字が多すぎて読むのが嫌になった」というものがあります。つまり、漢字を先に学習しておけば、「本を読むこと」への抵抗感を下げることができるのです。こうやって、「本を読めない理由」を一つずつ減らしていくことが大切です。
また、「漢字を書かされるのが嫌で勉強そのものが苦手になった」というお子さんやお母さんもいらっしゃいます。ただ、少なくとも義務教育で習う範囲の漢字は、日常生活でも将来的にも役立つことばかりです。最初から難しいレベルを目指さずに、低いハードルから少しずつ練習することで、苦手意識をなくしていきましょう。
さらに、漢検を通じて漢字を学ぶと、書き順や部首を覚えることで記憶が定着しやすくなったり、同義語や反義語など、関連付けて覚えられたりするというメリットがあります。単に漢字が書ける、読めるようになるだけではない効果を実感できるはずです。
ただし、本が読めない本当の原因が「ゲームやネット動画に夢中になっているから」という場合は、ここでお伝えした方法だけでは難しいかもしれません。そのような場合は、また気軽に質問してくださいね。
沖津 亮佑 先生
個別進学塾セルフクリエイト水戸校
息子さんの語彙力に不安をお持ちなのですね。
たしかに、読書をすることで語彙力の向上は期待できます。ただし、そのためには自主的に読書をすることが重要です。
塾の先生に依頼することは決して迷惑にはなりませんが、先生からの働きかけだけでは効果が薄いかもしれません。
息子さんの語彙力を向上させるための方法を3つご提案させていただきます。
① 息子さんの好きなマンガやゲームの小説版を購入する
息子さんはマンガやゲームがお好きでしょうか?もし好きな作品があれば、それの小説化された本を一緒に選んで買いに行くと良いでしょう。
「自主的に」読書をするきっかけづくりとして、最初の一歩におすすめです。
② 今の塾の先生に、適したテキストを紹介してもらう
「語彙力が向上するようなテキストはありますか?」と先生に相談してみてください。塾では市販されていないテキストを取り扱っている場合も多いですので、息子さんに合ったものが見つかるかもしれません。
③ 語彙力を上げるために、別の塾も併用する
一般的な塾とは別に、読解力を専門的に伸ばす塾が存在します。今お通いの塾と並行して、短期間でも活用してみることをおすすめします。
読解力が上がることで、自然と語彙力も身についていきます。「速読解力」などで検索すると、お近くの塾が見つかるかと思います。
ご参考になれば幸いです。
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
お子さんの語彙力を伸ばしたいというお気持ち、とても素晴らしいですね。確かに読書は語彙力向上に効果的ですが、「読まなきゃいけない」と義務感を持たせてしまうと、逆に本を遠ざけてしまうこともあります。大切なのは、「読書って楽しいんだ!」と自然に思える環境をつくることです。
そのためには、まずお母さん自身が読書を楽しむ姿を見せるのが一番です。子どもは親の影響を強く受けるので、お母さんがリラックスしながら本を読んで「この本、すごく面白いよ!」と自然に話題にすれば、「本ってそんなに楽しいものなの?」と興味を持ちやすくなります。また、読み聞かせや一緒に本屋へ行くことも効果的です。お子さん自身が「読んでみたい!」と思える本に出会えるよう、環境を整えてあげましょう。
塾の先生へのお願いについてですが、個別指導なら比較的相談しやすいかもしれません。例えば「国語の授業の中で、おすすめの本を紹介してもらえませんか?」とお願いすると、先生も対応しやすいでしょう。とはいえ、読書習慣は家庭での積み重ねが大切です。まずはお母さんが楽しそうに本を読むことから始めてみてください。お子さんの「本って面白いかも!」という気持ちを引き出すことが、語彙力アップの第一歩になりますよ。