自習室に通っていたのに全然勉強していなかったことが発覚しました
塾に通い始めてしばらくすると、息子は「塾の自習室で勉強する」と言ってほぼ毎日出かけるようになりました。塾で過ごす時間も長く、帰宅後には「今日は◯時間勉強した」と話していたので、安心していたのですが、学校の定期テストや模試の結果にまったく反映されず、不安を感じるようになりました。そこで息子に詳しく聞いてみると、実は自習室ではほとんど勉強せず、スマホを見たり友達と話して過ごしていたことが判明。塾の先生に相談すると、「自習室の管理は大学生のアルバイトに任せていたため、細かく把握できていなかった」と言われました。親として塾を信用しきっていた自分にも責任を感じますが、この場合、塾側にも責任を追及できますか?
教育のプロの視点からアドバイス
自習室の活用は生徒の自主性に委ねられる部分が大きいですが、塾側も学習環境を整える責任があります。まず、今後は具体的な学習計画を立て、自習室での過ごし方を決めることが重要です。また、塾側に管理体制の改善を求めましょう。例えば、自習室での学習状況を報告する仕組みを作る、質問対応ができるスタッフを配置するなどが考えられます。単に塾に任せるのではなく、保護者も今日の学習内容を聞く習慣をつけると効果的です。
保護者の視点からアドバイス
お子さんが「自習室=勉強する場所」と認識していなかったことが問題の本質です。親としては塾を信頼したい気持ちは分かりますが、学習状況を適宜確認する姿勢も大切です。今後は自習時間の過ごし方を具体的に話し合い、家庭でも計画を立てる習慣を作りましょう。塾と協力して学習記録の提出を促すのも良い方法です。また、自習室で集中できないなら、他の学習環境を探ることも検討すべきでしょう。
法的安心の視点からアドバイス
塾の責任を追及できるかは契約内容によります。多くの塾は「自習室は提供するが、学習の質は保証しない」としているため、管理不十分を理由に返金を求めるのは難しいでしょう。ただし、塾側の説明不足や管理体制の不備が明らかなら、改善を求める交渉は可能です。まず、契約内容を確認し、塾側の対応を整理しましょう。今後のトラブルを防ぐためにも、自習室の管理体制について事前に確認することをおすすめします。
本サービスで提供されるアドバイスや見解は、あくまで個人の意見です。これを参考にした結果生じた損害やトラブルについて、当社は責任を負いかねます。また、法的安心の視点でのアドバイスは正式な法律相談ではありません。具体的な法的問題は、専門の弁護士にご相談ください。
有識者の見解 (2件)
西尾 信章 先生
セルモ日進西小学校前教室
結果的に成績が上がらなかったのは、お子さん自身が「本気で成績を上げよう」という覚悟を持てていなかったことが一因かもしれませんね。また、「勉強は苦しいもの」という意識が強いと、友達との楽しい時間に流されやすくなってしまいます。塾の自習室に通っていたこと自体は良い習慣ですが、実際には勉強に集中できていなかったということを、お子さん自身も自覚することが大切です。まずは、「自分の成長が楽しい」と思えるような声かけを意識し、勉強に対する前向きな気持ちを育てていきましょう。
塾側の対応については、確かに管理が行き届いていなかった部分はありますが、自習室は基本的に自主的に勉強する場所です。アルバイト講師の管理体制に問題があったとしても、塾側に強く責任を追及するよりも、「どうすれば次に同じことを繰り返さないか」を考える方が建設的です。例えば、今後は「何を勉強するか」を事前に決めてから自習室に行く、帰宅後に学んだ内容を親に話してもらうなど、勉強の成果を可視化する工夫を取り入れると良いでしょう。
塾に対しては、「今後、自習室の環境をどう改善できるか」を相談するのは良いと思います。ただし、あくまでお子さん自身の勉強への意識を高めることが最優先です。塾をうまく活用しながら、お子さんが自分で「成績を上げるんだ」という覚悟を持てるよう、サポートしていきましょう。
沖津 亮佑 先生
個別進学塾セルフクリエイト水戸校
塾に責任を追及するのは、現実的には難しいのではないかと思います。
成績が伸びないことや、自習中に勉強していなかったことを理由に返金を求めたり、それ以上の責任を問うことは難しいでしょう。
ただし、塾の管理が不十分だったことが影響している可能性が十分にあるため、改善を求めたり、より適切な管理を依頼することはできます。
まず、お子様とは塾の自習室の使い方について再度確認しましょう。
「〇時間勉強した」ではなく、「何を勉強したのか」を具体的に話すよう伝えると、勉強の意識が高まりやすくなります。
塾に対しては、以下の2点を確認されることをおすすめします。
①自習中の管理はどのように行われているか?
②今後、どのようなサポートをしてもらえるのか?
しばらく様子を見ながら継続するのも1つの方法ですが、もし塾に対する不信感が拭えない場合は、塾を変えることも選択肢の1つとして検討されると良いでしょう。